文化活動2007年報告
子どもの権利条約学習会
私達のあらゆる活動をする時、大人は子ども達の様子を話題にし、伝え合います。さまざまな学年の子を持つ親たちの集まる会では、長いスタンスで子どもの成長を見守る大切さを痛感し、子どもの権利条約に立った子ども観を確認し学ぶ場となっています。目の前の問題を人と話すことで、親自身が自分を見つめ直し、子どもの声に耳を傾けることができるようになりました。
毎月発行する広報紙にも、「子どもの権利条約」についての特集を組んだり、連載したりしました。人間誰もが持つ当たり前の権利であり、子どもの視点から見た大人と子どもの関わり方を示唆するものであることを多くの人に知ってもらいたいと思います。
恒例となった市民まつりでの「子どもの権利条約アンケート」。今年は397人の子ども達が、「今の自分にとって1番大切な願い」を答えてくれました。半数以上の子が「健康で元気に過ごしたい」を選びました。
あたりまえのことだけに、これを1番に願う現実が浮かび上がります。感性は子どもも大人も同じ、いや子どもの方が社会を敏感に感じているのかもしれません。子どものくせにとか、子どもだからわからないなどと大人が決め付けることはできません。
3歳の子にもわかり易い言葉で説明すると、ちゃんと考えてから選んでくれました。また、どうしても1つに絞れなくて、全部選びたいと言ってきた子も印象的でした。子どもの意見をきちんと受け止め、一緒に考えていける大人を増やしていくために、今後もこのアンケートは続けていきたいと思います。
高学年親の会
2007.4.28(土) 行徳公民館 参加者21人
最近高学年に移行した子の親、移行を考えている人を対象に、安心して子どもを活動に送り出せるように、高学年ではどんな活動をしているか、またその様子を担当者が話しました。その後グループで、子どもや学校の気になることなどをフリートークで交流をしました。
感想から・・・『いつも子どもと接している方々と色々な話が出来てとても良かった。』
お母さんたちのティータイムPart5「今気になること」
2007.9.21(金) 北地区事務局スペース 参加者11人
講師 学童保育指導員 五嶌恵子
夏休みに溜まった日ごろの気になっていることを出し合いました。講師からも子ども達に接する中での気づきや自分の子育ての中での思いなどを、同じ目線で語ってもらいました。完璧な解決法を出すのではなく、聞いてもらうことでほっとしたり共感したり、エンパワーメントする場となりました。
感想から・・・『子ども達を預けて話をしたのが、いい気分転換になった。』『ジーンときたのは「子どもを見守りひたすら待つということ」と「子どもが高校生になったら自分は下宿屋のオバちゃんのつもりで」という言葉。笑いのオブラートに包まれていながら奥の深い話でした。』
茶話会「子どもの気持ち、大人の気持ち」
2007.11.4(日) 行徳公民館第4学習室 参加者18人
「子どもって○○だよね」カードに各自記入後、グループトークで、どうしてそう思うか、それにまつわるエピソードなどをそれぞれ話しました。それをグループでひとつの言葉にまとめていく過程で、さまざまな価値観を出し合うことができ、自分発見の場となりました。
感想から…『子育てが手一杯で「楽しむ」って事があまりなかったけど、子どもがいるから勉強できたり楽しんだりできるという事が聞けてもっとリラックスしていこうと思った』『子どもに対してもう少し受身になろうと思いました。ちょっと、自分の理想の子ども像を押し付けすぎていたと思います。』
茶話会「子どもにとって本当にいいことは」
2008.2.25(月) 北地区事務局スペース 参加者11人
こんな時どうするという日常の3つのパターン(朝起こすか、忘れ物を届けるか、着る服を指示するか)を例に、自分の子育てを振り返りました。グループごとに交流を深めつつ話し合いました。
感想から・・・『親が些細なことと思うことで子どもが大きく傷つくことがる。20代の青年の声に、気づかされること大だった。子ども達の生の声を聞く機会を作りたい。』 『親の期待やこうあるべきだという思いが強すぎると、その子自身をありのままに受け止め見守ることが難しい。』『親が自分を客観視し自分を知るために、人と話すことが大切だと思った。』『小さなことでも自分で決めることが大切。人にやってもらうことに慣れると、不都合を全て人のせいにしてしまい、自分で問題を解決し ていこうという気持ちが育たない』
子どもと文化に関わる講演会
演劇ワークショップ~イジメ問題を考える~
2008. 4.26日(木) 勤労福祉会館 参加者20人
アーニー・クローマさん(PETA:フィリピン教育演劇協会)の民衆演劇学校カリキュラディレクター、世界的名ファシリテーター) 通訳:田村ゆうさん アドバイザー:木下勇先生
とても温かく豊かな表情で、参加者一人一人を大きく包み込んでくれるようなア-ニーさん。絶妙な通訳の田村さんを介しながら、楽しくワークが進みました。日常の一部を演じたり、見たりすることで、多くの気づきがありました。イジメ等の問題があった時、それに直接向かうのではなく、現象として様々な場面を想像してみることで新たな発見があるという、演劇ワークの持つ大きな力に触れた時間でした。
永野むつみさん講演会partⅡ 思春期編
10月19日(金)東部公民館 参加者33人
永野むつみさん(人形劇団ひぽぽたあむ代表)
幼児編に引き続き待望の思春期編。永野さんの実体験に基づいた思春期の子育てトークに、爆笑したり、はっとさせられたり、ほろりと来たり。「うるせーくそばばあ」って言われたらお赤飯を・・・。自立ってどういうこと?かまいかまわれ、愛したり傷つけ合ったりするのが人間。好きな芸術を持ちましょう、芸術の前では人は対等。高校受験の子どもにしてあげられることは口出ししないことと・・・。お母さんたちの心にびんびん響く講演でした。
「学びあい、支えあい」地域活性化推進事業
(文部科学省委託事業実施団体として)
「地域の三世代の人々の定期的な交流を図る機会を持つことにより、互いに顔や名前がわかり、お互いに声をかけあえる関係を作っていく。地域において安心して安全に暮らしていける地域づくりに寄与する。」という目的で、今年度より千葉県西部実行委員会に参加し、定期的に乳幼児を持つ若い子育て世代と地域の方との交流の場を作りました。大野地域ふれあい館にて開催の「ぶらっとっhome」の支援と、地元の様々な活動をされている方の協力をいただき、わらべ唄遊びや伝統文化の伝承、季節の行事などの活動を年間8回開催しました。若い世代の人は、交流の中で子育ての不安が解消され、シニア世代の人は子育ての先輩として、地域で子どもを見守る仲間として、必要とされる喜びを感じ、“支えあい”の関係を築く事ができました。
あそび工房「おもいっきりあーと PartⅤ」
講師に、画家であり、子ども達の感性に常に新しい発見をしてくださる築地史郎氏を迎え、絵画を通して創造性を高めあう思いっきりアートな時間です。今年で5年目となり、参加者は緊張感の中にも自分発見の楽しさと向き合っています。また、4月には講師の個展の場をお借りし、作品を発表する機会も持ちました。
月1回土曜日開催(年間10 回) 北地区事務局スペース 参加人数 のべ73人